シャニマス新ユニット発表の場は、果たして適切であったか?

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シャイニーカラーズ1stライブ最終公演終盤、今後の展開についての発表の場で「新ユニットの追加」が発表された。
記事タイトルは、この出来事についての問いかけだ。


簡潔に言うならば、である。

なぜそう思うのか?
あの発表をあの場でしたことは『この1年間を駆け抜けた16人のアイドルとプロデューサーに対する冒涜』に他ならないからだ。


この記事は、シャニマスをリリース当初からプレイしているPの話を聞き、居ても立ってもいられなくなったプレイ歴3ヶ月のPが書き上げたものだ。

そして、筆者は初日と二日目の昼公演しか参加していないので、発表のその場を目撃した訳ではない。

よって記事を書くに至った思いの核心は二次体験によるものであり、筆者の想像や勝手な解釈、主観が多く含まれることをご承知いただきたい。


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目次

(1)シャニマスとは、その特徴

(2)1stライブの意義

(3)シャニマス1stはどんなものだったか

(4)発表

(5)新ユニット追加という展開について

(6)何がいけなかったのか

(7)なぜあのタイミングで発表したのか

(8]締

 

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(1)シャニマスとは、その特徴

シャニマスとは

アイドルマスターシャイニーカラーズは2018年4月24日に、スマホブラウザ向けにリリースされた「育成シュミレーションゲーム」である。

スマホ向けを謳っていながらファンの間ではPCでのプレイが推奨されるなど、動作環境を選ぶ難点はあるものの、かつてのアーケード版を思わせるシステム、美麗で構図が秀逸なイラスト、どこか文学チックな香りのするコミュなど、リリース当初から「実際にプレイした人」からは高評価であった。

 

ただ、どうしても1プレイに時間がかかる点、システムが初心者には分かりづらい点などから、その魅力を理解してもハマることができずに手放してしまう人が多く、結果としてファン層が離島化し、この一年は盛り上がりが内輪になってしまっていた感が否めない。


・特徴

ファンが挙げるシャニマスの良さに
①「本当にアイドルをプロデュースしているかのような感触」
②「全員のPでありたいと思わしめる作り、それが可能かもしれないと思わせるコンパクトさ」
の2点が挙げられる。


①「本当にアイドルをプロデュースしているかのような感触」

・育成ゲームである

まず本作が育成ゲームであるからこそ感じられるものだろう。
アイドルと苦難を乗り越えながら、共に成長する。
シンプルだが、例えばポケモンをプレイしたことがある人なら、旅をともにしたキャラクターに「相棒感」を持てる魅力が分かるのではないだろうか。
シャニマスではアイドルにその「相棒感」を持つことができる。

 

・難易度の高さ

初見でのシステムの分かりづらさ、運ゲー要素の強さによるものである。
要領が分からないうちはシーズンを進めることすら難しく、簡単にエンディングを迎えることはできない。
この難易度の高さの中で、Pはアイドルと苦楽をともにする感触をリアルに味わえる。

 

運ゲー要素

低確率でのお仕事失敗、育成がうまくいった時に限ってWING流行3位...などなど。
クソゲーとも捉えられがちだが、逆に考えればその逆風を乗り越えた時に生まれる感動は素晴らしいものなので、筆者は良い要素と考えている。
ちっぽけな自慢で恐縮だが、筆者は「準決勝流行3位、決勝Vo1位の流行2位の中逆転優勝した」ことがあり、思わず立ち上がって声をあげてガッツポーズしてしまった。

 

・秀逸なコミュ

コミュ内容が濃く、カード共通+固有と数も多いため、読み進めている内に「この子はこういう子なんだ」と自然とキャラクター理解が深められる。
情が深まれば深まるほど、負けた時の悔しさは大きくなる。


Pの手腕が上がれば上がる(攻略のコツを理解する)ほどアイドルを輝かせることができるのだが、つまるところ周回ゲーであり、敗退や挫折を繰り返しPが経験を積む過程では、何度もアイドルを泣かせることになる。
中々胸に刺さるものである

 

だが、その失敗を積み重ねるからこそ、それを乗り越えて勝利を手にした時、大きな感動が得られる。
この「失敗を繰り返してPとアイドルが共に成長していく」構図の中で、プレイヤーは確かに画面の中のアイドルと絆を育み、「アイドルとプロデューサー」の関係を結ぶのである。

 

これは昨今のソシャゲアイマスでは得られない体験である。
育成ゲーム特有の相棒感に加え、コミュによるキャラクター理解が生み出す「アイドルとの絆」を胸に、アイドルを成功へ導くためにプレイヤーが采配を振るう。
これが「本当にアイドルをプロデュースしているかのような感触」の正体だ。

 


②「全員のPでありたいと思わしめる作り、それが可能かもしれないと思わせるコンパクトさ」

昨今のソシャゲアイマスシリーズはどれも、人数という意味で規模が大きい。
箱推しという言葉はあるが、正直全員に目配せするのは至難の業だ。


比較の話ではあるが、シャニマスのアイドルは16人4ユニットと非常にコンパクトで、ゲームをこなしていれば自然と全員のことを理解できるような作りになっている。

プレイを重ね、1点目で挙げた「アイドルとの絆」があれこそすれば、他シリーズで多担当を名乗らない人ですらも「283プロ全員のプロデューサー」と名乗りたくなる、あるいは胸を張って言えるという人が少なくないのも頷ける。


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(2)1stライブの意義

1stライブの特別さは、この記事を読んでいる諸兄には言うまでもなく分かることと思う。
それが例えブランド力に基づいた、既定路線の上に成り立つものであったとしてもである。
なぜなら、ステージに立つ16人のアイドルたちが、283プロとして一堂に集結する"初めて"の場であり、コンテンツ人生の中で最も大きな不安を抱えて成し遂げなければならない"一つの集大成"だからだ。

 

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(3)シャニマス1stはどんなものだったか

シャニマス1stライブは、この1年間活動してきた16人にとっての(リアルでの)初めての大きなステージであり、彼女らをはじめとした多くの人々の尽力の甲斐あって、大成功を収めた。
公演後のプレイヤー層の広がりを見れば一目瞭然であろう。

・特筆すべきこと

パフォーマンスは初の大きな舞台にも関わらずプロを感じさせるもので、語るべきことは多いが、
特筆すべきことというと、ステージを見る自分の目線が通例のライブとは大きく違ったことだ。

 

「ライブを楽しむ」よりも「ステージを見守っている」というような感覚が終始抜けなかった。
サイリウムを振るよりも、腕を組み、彼女たちのダンス、歌を漏らさずに見聴きしようとしていた。


観客席(最も自分はLVだったが...)にいたにも関わらず、まるで自分が本物のプロデューサーであるかのような錯覚に陥ったのだ。

2.5次元への没入

アイマスに限らず、2次元アイドルコンテンツのライブは、キャラクターが現実世界には実在しないにも関わらず、演者さんが歌って踊る様子を見ることで「本当にステージに〇〇が立っていたのを見た」という2.5次元体験を提供してくれる。


しかしそれは往々にして観測者としての、第三者の言葉である。
その体験に自分の存在が介入することは稀ではないだろうか?


(これはあくまで自分の感覚なので、不快に思われる方もいるかもしれない。
アイマスはプレイヤー=プロデューサーという位置付けがされているため他コンテンツよりも「キャラクターと二人称の関係を結びやすい」という特徴があるが、特に昨今のプラットホームでは、ゲームの性質上受け身になりがちなので、一定の基準を超えないとライブで自分とアイドルの繋がりを感じることは中々ない気がする)


シャニマス1stは、まさにこの稀有な例だった。
演者さんによってステージに降臨したアイドルは、自分が育てたアイドルであり、双方向に二人称の相手たり得たのだ。


これは  (1)  にて長々と語ったものがあってこその体験だと思う。
この感覚を何と表現したら良いのか分からないが、あえて名付けるのであれば、2次元のキャラクターと現実世界の人間がライブを通して本当にその場で繋がっているかのような「2.5次元体験」に自分が一人称で介入できる、2.5次元没入体験」ではないだろうか。


朗読劇や挨拶のような、分かりやすい形でアイドルが顔を出し、キャラクターを感じることができるのは通例のアイマスライブではよくあることだ。
だが、今回のライブはいつものそれ以上だった。
まごうことなきシャニマスライブ独特の空間であり、強みだと感じた。

 

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(4)発表

・発表時の状況について

ライブの終盤に、今後のコンテンツ展開について大きな発表があるのは、アイマスライブでは通例行事だ。
演者さんたちが舞台裏にはけ、会場が歓声と拍手に包まれたかと思いきや、すぐさまアンコールの声が響く。


この時Pは一息つくと同時に、終わりが近い寂しさを感じながらも、ポジティブな感情の蓄積で、心が満たされている感覚を味わう。
シャニマスにずっと触れてきたPも、ライブ参加がファーストコンタクトだったPも、見える景色に差はあれど「283プロってすごい」と思ったはずである。


また最終日の朗読劇「しゃにます劇場」2つ目の内容が、この1年間のゲーム内イベントの振り返りも兼ねており、ゲームを長くプレイしていたPは気持ちが昂まっていただろうことは想像に難くない。

・発表内容

さて、今回の発表を列挙すると

・ゲーム内イベント告知
・ガシャ告知
秋葉原atreコラボ
太鼓の達人コラボ
・W.I.N.Gに続く新シナリオ追加
・新ユニット追加
・次回のライブ告知(8/18)

の7点だ。
どれとも言わず、Pを興奮させたのは言うまでもあるまい。
ただ「新ユニット追加」について、居合わせたPは「それがいずれ来るものと予想していたとしても」衝撃を受けただろう。


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(5)新ユニット追加という展開について

・予想はできるものであったか

偶然であるが、ライブ当日に友人P(この記事を書くに至った会話の人物)とこの話をしていた。

その話が出たのも、無意識ではあったが、まさに直近にシンデレラガールズで新アイドルが続々新登場しているからだろう。

予想できるものだったかというと、少し的がずれているが、アイマス傘下である以上は意識せざるを得ないイベントなのは間違いない。

そしてその時は、「コンテンツが波に乗り、展開が落ち着いてきた頃に『起爆剤』としての追加はありえるかもしれない」という結論に至った。

 

そのシンデレラガールズであるが、数年ぶりの新アイドルはかなり大きな話題となっている。
賛否両論になれど、やはりこのアクションは『起爆剤』として一定の効果は見込めるのだろう。

 

・Pの反応

この新ユニット追加という展開について、Pたちがどのように捉えているか少しだけ調べてみた。
Twitter上で検索してみると、概ね好評であり、また肝心のアイドル自体も、少なくとも第一印象はかなり良く受け入れられていると感じる。


「新アイドルの追加」というイベントについては、アイマスは多く経験を積んでいる。
Jupiter、シンデレラガールズ各位、ミリシタ追加組...
それぞれの経緯や諸説はあるものの、結果としてファンを多く失うような「失敗」になってしまったものもある中、今回のそれは「成功」と言っていいだろう。

 

・タイミング

ただ一つ、少なくない意見に「時期尚早だったのではないか?」というものがある。
これに関しては私も最初はそう思った。
だが自分の中では納得がいったので、下記③に記述する。

 

・筆者の見解

筆者はこの「新ユニット追加」ということ自体については肯定的である。
理由は
①追加理由として、しっかりしたコンテンツのコンセプト(「虹をかける」)が根底にある
シャニマス運営の作り上げるキャラクターならば好きになれる自信がある
③タイミングについても背景が想像できる
この3点だ。


①追加理由として、しっかりしたコンテンツのコンセプト(「虹をかける」)が根底にある

そのまんまであるが、決してテキトーでなくきちんと考えられたものと確認できるのは好印象である。

 

シャニマス運営の作り上げるキャラクターならば好きになれる自信がある


・彼女たち自身の期待値

ゲームをプレイしその魅力が分かれば、その製作陣には期待ができるというものである。
魅力的なキャラクター、ストーリーを描いてきた製作陣ならば、きっと新たに参入してくる彼女たちもそうに違いないと期待値は高い。

 

・16人への影響

283プロの輪に加わる以上、自分が今まで触れ合ってきたアイドルに影響が及ぶことは明白である。

それが「良い影響」になるか、悪い影響になるか(自分にとって都合がいいという前提はあれど)は蓋を開けてみないと分からないが、「良い影響」になるためには、新アイドルたちが洗練されている必要がある。

上記した期待値はその不安感も、全てとは言わずとも、いくらかは拭い去ってくれる。


今後7色になるであろうユニット陣は、今以上に色鮮やかになってくれるかもしれない。

 


③タイミングについても背景が想像できる


・数字を出せていないのではないか?という推測

<ユーザー数>
既に記載したことの繰り返しになってしまうが、面白いが時間がかかる、システムが初見ではわかりづらいと言った理由から、プレイヤーからは高評価されている様を見てきたものの、TwitterのTLを見ていてもたまにRTが流れてくる程度であったし、身近で実際にプレイしている方は少数であった。


またプラットホームのenza自体に強みはあるものの、特にリリース当初はそもそもスマホでの動作が芳しくなかったことが、大事なスタート時のファン掴みを弱くしてしまったのではと察するに容易い。


筆者は技術者でないので分からないのだが、ブラウザよりも専用アプリの方が動作が安定するのだろうか?

筆者の体感では、動作状況はどちらもあまり変わらないので、アプリ化のメリットが今一つ分からないところである。

が、このタイミングでのアプリリリースは、「新規ユーザー獲得」という意味での「スタートの仕切り直し」に見えなくもない。

 

<収益>
ジュエルを大量に配布してくれることから、課金しなくてもガシャはガンガン回せるため、収益はあまり良くなかったのではないかとも思われる。

 


・新アイドル追加は"対応策"なのか、"計画的"なものか

コンテンツを改善させるという意味で、ユーザーの意見は貴重なものであるはずだが、「いちゃもんのようなクレーム」と「ゲームを成長させる有意義な要望」を切り分ける手間を考えると、「アラがあっても尚、魅力を理解しプレイしてくれるようなヘビーユーザーの意見」は高度に厳選されたものであるに違いない。


最初の一年は試験段階でゲームの改善を図りながら口コミでの評判を獲得し、地盤を固めたところでユーザー数や利益を上げていくという戦略だったのかもしれない。

この1年間はそういう意味での成長期間だったという憶測も立つ。
また、追加自体は既定路線だったが、タイミングを「リリース1年後」にしたのは数字との調整だったかもしれない。

 

数字を出せていなかったからの再スタートなのか、盤面上での想定通りのものであったのか、一ユーザーには確かめる術もないが、どちらにせよ「再スタートを切る」上での新規ユーザー獲得にあたり、スタートダッシュをともにする新アイドルの存在は効果的だと判断したからこその、このタイミングでの追加と考えられる。

 

発表を聞いた瞬間のものでなく、ない頭を三日三晩絞った上のものではあるが、ネガティブな考えを起こさせないこれらの要素が、筆者的が肯定的にことを受け止める理由である。


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(6)何がいけなかったのか

世の中何事も、受け手の立場によって印象は変わるものだ。
だからと言って改めて予防線を張るわけではないが、これから書くことはあくまで「ヘビーユーザーの友人も持ち、また短期間ではあるがライブ前にシャニマスに触れていた筆者の意見」である。

・発表の場として1stライブを選んだのは最悪だった

『283プロの1stライブは、アイドル16人の283プロの成功体験として完結すべきであった』というのが筆者の意見である。
Pたちの記憶に残る「思い出」は、「283プロのライブがすごかった」これだけで良かった。
彼女たちの勇姿が称えられるだけで良かった。
「新ユニット追加」の衝撃が、受けた感動のノイズになりかねないからだ。

 

この1年間を支えてきたプレイヤーが、その1年間の集大成として目撃した大成功の余韻、多幸感に水を刺したと言っても過言ではない。
まして、アイドルたちと深く絆を結ぶ体験を提供してきたシャイニーカラーズがすることとして、あまりにもふさわしくない。


新たに人を呼び込むためのインパクトなど、知ったことではない。
初めての大きな舞台だからこそありふれた成功で良かった、いや、ありふれた成功が良かったのだ。

 

・筆者は何がショックだったのか?

①集大成としての1stライブはどこへ?


新ユニット追加がコンテンツ再起を図る対応策か、計画的なものか、分からない。
だが、裏で動いていたそんな大人の事情など我関せずとばかりに、16人は確かに1年間を輝いて、走り抜けた。
ライブは大成功の様相で、そこに未完成を感じさせるものはなかった。
”だからこそ、この1年間の集大成に位置付けられる1stライブは、この1年間を駆け抜けた16人で完結すべきだった。”


彼女らが全てを出し切ったその場で大人の事情を押し付けられては、それを見守っていたPは「16人の283プロに不備があった」と揶揄されている錯覚を起こすのも当然である。
たった今目の前で目撃した感動は、掌返しで否定されてしまったのだ。


そして「アイドルたちに愛着を持ってしまったファン」の中でそれは、「どうしようもなかったが彼女たちに美しい思い出を与えることのできなかったプロデューサーとしての失敗体験」に変化しかねず、やり場のない悔しさと悲しさとして心に刺さり続ける。
そうなってしまうと、最早1stライブを集大成として位置付けることは難しい。

 


②裏切られたような感覚


これまでゲームをプレイしてきたユーザーがライブを通して見たものは何だろうか。
画面越しにしか見ることのできなかったアイドル16人の確かな存在、共に積み重ねてきた思い出、そしてこれから更に彼女たちの活躍を見守ることができると言う喜び。
寸劇での過去イベントの振り返り、これは明らかに既存ユーザーを意識した上での演出である。
少しでもゲームに触れていた人は嬉しかったはずだ。

 

そうして過去と未来に思いを馳せているところで、目の前で幕を下された。
「新ユニット追加」は「新たな283プロの形」であり、「今までの283プロの終焉」である。
つまりそれは「283プロの未来」であるにも関わらず、既存ユーザーにとっては「283プロの最期」であったのだ。

運営がどこまで考えていたかは知る由もないが、そこには「新規ユーザー獲得のためのインパクト」「既存ユーザーを意識した美しい幕引き」の取捨選択の図式が垣間見える。

 

既存ユーザーは、きちんと存在を認知された上で切り捨てられたのだ。
彼らが、それがコンテンツ発展のためのものと理解したとても、少なからずダメージを負うのは想像に難くない。

 


③発表の場は、1stライブである必要性があったか
次項  (8)  で言及するが、簡潔に言うと「その必要性が感じられない」ことも拍車をかけている。

 

・友人Pの言葉

彼が言っていた印象的な言葉がある。
それは「もっと16人と過ごす時間が欲しかった」というものだ。
これからも16人と時間を過ごすことは可能である。
それでいてこの言葉が出てくるのは、この1年がどれだけ密なものであったかを物語っている。

 

283プロは、16人で完成していた。
さらに言うと、そのコンパクトさも一つの魅力であった。
それが公式の考えるコンテンツ展開の序章であったとしても、そう思わせるだけのクオリティだったのだ。
調べているとこの声はネットでもチラホラと見受けられる。
283プロが大好きであったために、新アイドル追加それ自体にショックを受ける人もいたようである。

 


ゲーム本編で人間を描き、人と人の間に揺れる心、内面描写を丁寧に描いてきた、大切にしてきたシャイニーカラーズであるが、ゲームとライブイベントでは管轄が違うといえど同じコンテンツがすることとしてはあまりにもお粗末である。


その辺りの調整は図られないのであろうか?
何より、その魅力に惹きつけられ、この1年間アイドルと触れ合ってきた  (6)-③  で触れた"ヘビーユーザー"は、特にダメージを受けたことだろう。
それも、例え自己満足であるとしても「この1年間を支えてきた」という自負があればこそ、尚更効いたはずだ。


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(7)なぜあのタイミングで発表したのか

実際のところ、そこまで意味はないのかもしれないが、ここまでこじらせてしまうと「必要性」について考えざるを得ない。

・影響力が最も大きいタイミング?

ライブというとこの界隈では、コンテンツに興味のあるファンが最も注目するイベントと言っても過言ではないだろう。
そこから想像できるのは「多く人が集まり、拡散力が最も大きくなるから」というものだ。
しかし、それ以上の「どうしてもそうしなければならなかった」という必要性が見えてこない。

・生放送の時でも良かったのでは?という疑問

ライブから約2週間後の3/22に「1周年記念前夜祭」と題して生放送が予定されている。
正直、今回の発表はこちらでも良かったのではないか?と言うのが筆者の見解である。


今の時代、SNSであっという間に情報は拡散される。
「ライブでの発表」と「生放送での発表」、どちらの方が新規ユーザー獲得として可能性があるだろうか、果たしてそこに大きな差は生まれるだろうか?


あるいは「一次体験としてのインパクト」を考えると前者に軍杯が上がるであろう。
「あの発表の時、俺はその場にいたんだ」というものだ。
考えづらいが、仮にそれを見込んでのものだとしても、既存ファンを蔑ろにしてまですることではないと思う。

 

つまるところ、やはり「1stライブであの発表をする必要性はなかった」と思わざるを得ない。

 

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(8)締

散々ゲロを吐いた後での締めは難しい、発端を突き詰めれば、結局はシャニマスが大好きの一言に尽きる。
この終盤にきて無理やり感が拭えず苦しいが、いい感じで締めたい。

 

シャイニーカラーズはとても素敵なゲームだ。
大会での優勝を目指し奮闘するアイドルとプロデューサー、そこにある失敗と挫折、それを乗り越える素晴らしさ、丁寧に描かれる人間模様はさながら本物の人間が生み出すドラマだ。
昨今のソシャゲでは得られ難い感動が確かにある。

 

このコンテンツがいつまでもスタッフとファンに愛され、アイドルたちがずっと笑顔でいられることを願ってやまない。

 

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拙い文章を最後まで読んでくださったあなたに、最大限の感謝を。
もしよければ一言だけでも思ったことを教えていただけると嬉しいです。

共感も反感も受け付けております。

 

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